少人数セミナー「一週間の締めくくりのローマ人。」
第二回  2006/05/12  

司会 吉田/記録 藤森

○印象に残っている点
富田 前回のローマは寛大だったが、今回のラストはやり方を変え始めカルタゴを滅亡させるなど、対外政策が厳しくなっている。変化が面白い。

谷道 付箋を貼りすぎて分からなくなった。スキピオとハンニバルについて、スキピオは好印象。ハンニバルは一匹狼。ともにリーダーとして名を残したのはそれぞれ、ローマ、カルタゴに性質があっていたからか。ハンニバルは一匹狼なのに、部下は彼の睡眠時間を削らないように気を使っていた。尊敬されてたんだなぁ。

池田 元老院の戦いの進め方や、軍団を増やしたりする流れが印象的。プロコンサルなど将官が多くなる。規模が大きくなったりした関係か、一巻のときより、動きはシステマティックになっているが、例外なども多くなっている。問題点も多くなってきている。スキピオが執政官となる例外など。雰囲気が変わってきた。わかんない。

藤森 考え方の地域性。

千々和さん ポエニ戦記の前後でのローマの変わりように目がいく。軍数にしても大きな変更があったし、戦略もハンニバルを見本に変わっている。ローマの変わる力の凄さ。

石田先生 失敗後にもう一度チャンスを与えるところが。失敗したからこそ分かることを大切にしている。失敗にも種類があるが、無条件に失敗を許すのではなく、再起が見込まれる失敗にのみ次の機会を与えているのがうまい。「失敗学」畑村洋太郎お勧めです。畑村先生の「直感で分かる数学」も面白い。複素平面、ベクトルとかできた経緯から分かると心底納得できるよね。
数人 読みたいー

鈴木 イタリアにハンニバルが攻め込んでしっちゃかめっちゃかにしちゃうあたりのところがスリルはらはらで面白い。ハンニバルに耐え切ったローマ人の凄さ。イタリアの盾、剣も凄いがやはり「耐えている」、という点が凄い。第三次ポエニ戦記は蛇足みたい、面白くない。


藤田 ハンニバル戦記は一人の天才対多くの凡才。はじめもハンニバル一人にローマが多勢でいったにもかかわらずボロボロにされる。次はスキピオという天才がカルタゴをボロボロにする。カトーは凡才の中の凡才。天才が凡才を潰している図。一人の天才は多くの凡才を生み出しているのでは。
とはいえ私はカルタゴは滅ぼすべきと考える。

稲葉 ホントはカルタゴって潰れなかったのかもしれないな、というほどの偶然の重なり。マケドニアもシラクサも一人の天才がいなくなると、国自体がしぼんでしまうが、ローマは違った。ローマならローマを潰しにくるような偶然にも勝てるかも。ローマスゲェ。

吉田 戦記物だからシステムなどを見る感じではなく、一巻とは違う本として読んだ。しかし戦術などは面白かった。主戦力の非戦力化。何故それまで気付かなかったのか、また気付いたハンニバルスゲェという二つの思い。

○ スキピオvsハンニバル
好き嫌いで分かれてみない???
―分かれてみよう
石田 なりたいとか、交際相手としてとか、部下としてとか、好きにもいろいろ観点があるよね。
―分かれてみました。
○上司にするなら
スキピオ派 稲葉 谷道 吉田
ハンニバル派 池田 石田 鈴木 千々和 富田 藤田 藤森

―理由について話し合ってみました。
谷道 バイトの店長が、不機嫌を表に出す人だった。それに対する反感を感じとって店長はスキピオになった。それがバイトのメンバーに好感触だったので。
石田 バイトはなにしてるの???
谷道 飲食です。店の名前も言えと言われれば言いますよwww
池田 ハンニバルの目標が最下層の部下まで伝わってくるなら、ハンニバルもついて行きたいと思う。しかし最下層で働いているとしたら、ハンニバルの思いは伝わりにくいかも;
吉田 ハンニバルは、部下に自然と気遣いをされていた、そういうカリスマ性が。。。
藤田 ハンニバルは近寄りがたいが、尊敬したい人間。
鈴木 同輩ならスキピオ。上司なら、目標となる人がいいのでハンニバル。
谷道 自分の生死をかけている戦争の中で、意見も取り入れてもらえないようでは怖い。それを考えるとやはりスキピオ派。
池田 ハンニバルの頑張りは部下に伝わっている。

富田 ハンニバルはついて来れない人はふるい落として、精鋭を大切にしている。そういう厳しさを見ると、ついていきたくなる。
藤田 だいぶふるい落としているので、ハンニバルに引かれている人しかついていけない。
池田 部下のふるい落とし方ははじめ読んだとき正直怖かった。
谷道 ハンニバルの戦術をスキピオはプライドを捨て、真似て勝った。ローマの中で始めてその戦術を使ったスキピオが凄い。柔軟性が見える。
鈴木 囲い込みは天才にしかできないんだよ。プライドとかでなく。
池田 スキピオは人の使い方がうまかった。コーチングが凄い。
藤森 スキピオは人を作る。ハンニバルは人を選ぶ。
富田 ハンニバルは部下として傭兵という扱いにくいものを使っている。その凄さ。
鈴木 部下は手足である。冷酷にするのも、残ったものを使うにはよい。

稲葉 ハンニバルだと1代で終わってしまう。スキピオはシステムを作った。
池田 システムが残ればいい人が出たときに、有効に活用できる。
吉田 グラックスの奴隷軍団も、人を集める能力に長けていた証拠。
池田 人を作るということ、敗戦国に対する対処ともにローマの特徴が出ている。
石田 手足という言葉が深いね。短期的には厳しくするのもいいけが、長期を考えると育てるという力が大きい。
鈴木 スキピオも友人は選んだ。
藤田 ヘッドハンティングだよー。

千々和 将校くらいの立場で考えてみると、ハンニバル派。自分が成長していけると思うので。戦闘において、よく分からなくても何度も繰り返している中で、リーダーの考えが分かってくるのでは。
石田 ハンニバルは背中で見せる。
吉田 しかしハンニバルの部下が背中を見られていない。
千々和 特筆されていないが、ハンニバルの下にも能力のある武将は必ずいたはず。各小隊を機能的に動かすことができないと勝てないはず。
稲葉 ハンニバルにつくと部下としての能力はつくかもしれないが、人の上に建つ者としての能力は育たないのでは???
藤田 天才の下にいると手足として動くことに満足してしまう。ローマだと執政官に選ばれれば軍団を統治したりもするけど。。。
石田 役職に育てられることも多い。

―また分かれてみました。
○ 恋人にするなら
池田谷道 男は顔じゃないよ!!!
藤田鈴木 生き様で選ぼうよ!!
鈴木 添い遂げるならばってこと???
石田 人間性だよ、人間性。前段で上司としての能力は見たから。

スキピオ派 池田 稲葉 鈴木 千々和 富田 藤田 吉田
ハンニバル派 石田 谷道
―理由について話し合ってみました
鈴木 消去法。ハンニバルはきつそう。
藤田 スキピオはカトーにいじめられてかわいそう。守ってあげたい。
吉田 ハンニバルの一匹狼性は部下から母性本能で見守られてたのかも。
石田 一匹狼の理解者になりたい。誰とでも仲いいとかより、ねぇ。
池田 ハンニバルは結婚したら家にいなそう^^;
―妄想が広がってきました。
石田 ちょっとシステマティックに行こうw

―また分かれてみました。
○なりたいなら
スキピオ派 池田 石田 鈴木 谷道 千々和 富田 藤田
ハンニバル派 稲葉 藤森 吉田

―また理由について話し合ってみました。
鈴木 スキピオは社交的で広く人気はあるけど、親友の二人としてがっちりした人もいる。信頼の置ける仲間を作れる。
池田 スキピオはサワヤカなのにしたたか。
藤森 ごにょごにょ。。。
鈴木 ハンニバルの一人の寂しさに耐えれるか。
谷道 マシニッサの妻に関する一件で、スキピオのけじめを見た。
藤森 ハンニバルの背中で見せる能力。
稲葉 部下からの無言のバックアップを見ればハンニバルの人間性が見れる。
池田 スキピオの生まれ育ちで身につけたオーラ。後から身につけられるものではないけど、そういう人を目指したい。
谷道 ハンニバルの育った環境が違ったら、性格なんかも違っていたんでは。
藤田 男は黙ってハンニバル。一生に一回くらいはハンニバルになりたいという憧れが。
石田 ハンニバルのマネジメントできる範囲は狭いだろうね。

○ 魅力的な人物
―スキピオハンニバル以外にもかっこいい人いたんじゃない???
●アルキメデスの話から。。。
千々和 アルキメデスがたった一人の工夫でローマをボッコボコにしていたのがいい。弱い団でも武器があれば戦える!
富田 ローマのカラスもそれに通じている。
谷道 アルキメデスが戦いに勝つことにこだわってないところがかっこいい。
千々和 ローマが何故武器を取らなかったのか?
池田 ローマの作ったスペイン剣っていうのもあったね。
藤田 ローマは攻める立場で自陣まで攻め込まれることは少ない。篭城兵器はローマにはあまり必要性がない。
石田 社会と技術戦略でカラスの話したこと覚えてる??イノベーターのジレンマ。
皆 覚えてますよー。
●その他もろもろ
池田 スキピオはハンニバルにほめてもらいたくて、あんな話題をふったのでは。
(ハンニバル「一位マケドニア・アレクサンドロス。二位エピロス・ピュロス。三位私。」のエピソード)
谷道 あれで十分認めてあげてる会話なのか。
吉田 ザマだけはローマの騎兵が勝ったね。
藤田 カトーは先見性がある。ローマにギリシャの民主制を取り入れなかったのと同じく、スキピオの一頭はローマに会わないから今のうちにもとに戻しておく。
藤森 ハンニバルのやった情報収集は、それまで誰もしなかったのかな。
石田 全く知られていない新事実が見えるのでなく、見えている旧事実に気付く。そりゃそうだよなーって言うことが多い。研究開発にも気をつけねば。自然なアイデアは意外と見落とす。
藤田 情報収集のメソッドも確立していなかったのかもね。敵情視察で終わらず、それを戦略として取り入れるか。
吉田 ハンニバルは人の性格まで見ていたね。
池田 捕虜とかからどうやって聞きだしているのだろうか。拷問とか???聞き方がうまいのかな?
石田 まぁまあ一杯飲んで^^、みたいなwwwww
千々和 ハンニバルは人の気持ちを先読みできたのでは?友達がいても、常にハンニバルのほうが上に立っていて、自分らで言う友達という感覚は無かったのかも。そうでなければ人の先を読んだ戦略は立てられない。
石田 先を読まない、という真っ向勝負ってどうかな。心配性なほど下準備をしたり。
藤森 心配性なのが勝ちにつながるんかね。
鈴木 必要だからやってる。心配性とは違うよ。
池田 ハンニバルは視野が広い。
鈴木 天才だからねーwww妖精と会話できるんだよwww
石田 心配性というより、様々な場合を考えてシュミレーションをしたりそういうことができる。
鈴木 マシニッサかっこいい。妻に毒を送る。ザマもマシニッサがいないと勝てていない。
女性陣 毒あおったりできんし。

吉田。今日はスキピオハンニバルについて話しました。
次回は戦術とかシステムとかそういう。。。

○次回
司会 谷道/書記 池田/場所 セミナーC(DK)/パソ 藤森(?)
パソは貸していただくのがいいと思います。

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