第六回議事録 

ローマ人の物語X【ローマの公共事業】


@ ローマの公共事業への印象
・すごい、現代と変わらない、技術力の高さ(ピラミッド以上?)
・時代の先取り、国民の理解を得ている
・美しい、壊れにくい(日本は美しさにこだわっていない)
・場所によっては現代よりローマ時代のほうが、街道が整備されている
→幹線の定義の違い、ローマ時代の軍事拠点が独立後必要なくなった、
 国力がおちた(∵インフラ整備は採算性でなく必要性→公の役割)

A ローマ街道の複線化(なぜ複線なのか?)
・戦略上の重要性など(街道の持つ意味(複線化)自然災害への対策、防衛上の必要)
・インフラは安全保障 ⇔(日本)道路の持つ意味の違い。お金、雇用のため?
*第二東名も本当に必要なら造るべき(第二東名という名前が悪い、説明不足)
*本州−四国連絡橋は三本も必要か?(時間大幅短縮、選択肢増、讃岐うどんは旨い)
 →地域対地域の議論は泥試合。リスク分散の重要性

B(@)なぜ日本には美しいものがないのか?⇔(A)なぜローマのものは美しいのか?
  (@)戦後は経済的に余裕がない、大量生産→効率性追求(美しさ、景観はいらない)
  (A)権力の象徴→責任の所在が明確(いい加減には造れない)⇒日本にもこの動き
     民衆の支持必要(インフラ整備は戦いに勝つのと同等の功績)
どうすればいい? コンペ形式、地方都市の個性(町のシンボル)⇔東京一極集中、…etc
 しかし、@とAは本来トレードオフの関係
⇒両立は可能か?帝都復興期には貧しいながらも良いものができた
    …十分両立は可能 (技術開発すればコストは変わらない
              =コストを意識すれば技術開発刺激)    

Cまとめ?
 ・インフラは必要になってからでは遅い→予測のみで造る ∴如何にして納得させるか
・造った後のこと(ライフサイクルコスト)→メインテナンス、原料開発等の技術開発
 ↓過去のツケが…
 2020年のコンクリート老齢化(寿命を性格に評価して対応を分散化)

何よりローマ人から学ぶこと…
・造る人がインフラの意義を意識→publicのために

(文責:坪田隆弘)

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