２００２/０１/３１提出締め切り
少人数セミナー 最終レポート
土木工学科 ３年 20010 山﨑 満
○ 持続可能な社会システムとは
1） 良いシステムとは
優れた人材の活躍できるシステムであると思う。ある程度成熟した社会では、無能な保守派が居座ってしまう。革新派が何でも良い訳ではないが、活躍するチャンスは与えられるべきである。
そして、チェック機構を持っているシステムである。マスコミは公正に社会問題の現状を認識し、人々に伝えなければならないし、国民もそれに関心を持たなければならない。リーダーは国民とマスコミに対して説明責任を持っているのである。現在は政治や行政が不透明であるから、マスコミは批判しかせず、国民は疑い続けるだけなのだ。
国民が国の政治や経済に《正しい》関心を持つためには、そのための教育が必要である。歴史と制度を扱うだけの教科書的な教育では関心はもてない。《正しい》関心というのは、単に個人的な（あるいは短期的な）利害をみて判断するのではなく、論理的な根拠をもって判断できる能力のことである。そのためには、若いうちからディスカッションやプレゼンテーションをして自分の意見をもつとともに、それを人に伝える能力が必要になる。そういう教育によって、国民の眼が良くなるだけでなく、その中からより多くの優れた人材も出てくるのではないかと思う。
2） 社会におけるインフラストラクチャーとは
「つくったら使え、つくるなら使えるようにつくれ」（by家田先生）
現代のインフラ整備は、人々にとって必要だからというだけでなく、様々な立場の人間の利害関係の道具として使われている。インフラは、人々の快適な生活や産業の発展に必要不可欠であり、その目的が最優先されなければならない。どうしたらその目的が最大限に達成されるかを重視すべきであり、政治家の票集めなど、個人の利益誘導に使われることはあってはならない。
また、第2東名などの議論については、道路の便益には全体的なものとローカルなものとがあることを考慮に入れるべきであると考える。つまり、都市間を結ぶ幹線道路は産業･経済の面で重要であるし、地域の道路も地元住民が使いやすいことが重要であり、どちらが不要ということもない。必要なのは、その目的を明確に分けることである。そうしなければ、通過交通による渋滞が地元住民を困らせるようになり、中途半端で使えない道路になってしまうであろう。
3） 優れたリーダーとは
まず、現状認識能力をもっていることである。何が問題で、どうしてそうなっているのか、考えたり調べたりできる人物である。ローマ人の物語に出てきた優れたリーダーたちは、情報収集を決して怠らなかった。
そして、苦境打開能力である。特にカエサルは、どんな苦境に陥っても解決すべきことの優先度をしっかり見定め、順に解決していった。打開するためには、自分の行動力が必要であるのはもちろんのこと、他人を使わなければならないこともある。現代のリーダーである政治家たちが優先しているのは何だろうか！
○ 世界に影響を及ぼした人々 ベスト10
1. イエス・キリスト：人数（カトリック約10億人）×時間（約2000年）を考えればやはり1番だろう。ローマ帝国に影響を及ぼしたことも大きい。
2. ユリウス･カエサル：彼がいなかったら、ヨーロッパはどのような歴史を歩んでいたのだろう。
3. マホメット：人数（約11億人、地域も中央・西・東南アジア、北アフリカ、と広い）×時間（約1300年）＋食事に関する厳しい戒律＋巡礼
4. アレクサンダー：上のカエサルや多くの武将に影響を及ぼした。が、野望半ばにして死す。
5. ナポレオン：アレクサンダーに影響を受けたものの、彼も後世の軍人（1次大戦くらいまで？）に多大な影響を与えた。
6. A・Bノーベル（19世紀後半）：良くも悪くもダイナマイトの発明。そしてノーベル賞。
7. W・ギルバート（16世紀後半）：electricという言葉を初めて使った人。電気の発見は人類に計り知れない便利さをもたらした。が、彼一人で研究を行ったわけではなく、18～19世紀の研究者たち（B・フランクリンやT・エジソンなど）の研究の成果による部分も大きく、その人数分を割り引いたから順位はあまり高くない。
8. ダーウィン：進化論。超自然的現象として人類誕生から科学的な説へ。
9. A・アインシュタイン（20世紀前半）：相対性理論とは何か、凄いらしいけど理解している人が少なすぎる。原子爆弾の製造をルーズベルトに勧めたが、後年それをくやみ、平和運動を起こした。「全体的破滅を避けるという目標は、他のあらゆる目標に優先されねばならない」
10. I・ニュートン：万有引力の発見「月はなぜ落ちないのか」
次点？ 自転車を発明した人：自転車大好き中国人の人口は多いから。
この問題の難しいのは、「火を発見した人は誰か」とか「言語を初めて使ったのは誰か」とかいうことを特定できない点である。
読後の感想： 読書（活字）が大の苦手であった僕が、こんなにたくさんの本を読んだのは生まれて初めてでした。本を読む習慣をつける、とても良い機会になり、今ではすすんで読むようになりました。歴史や政治・経済に疎いので、これからもっと本を読んで勉強したいと思います。